内田也哉子さんの樹木希林さんに宛てた弔辞を聞いて、言葉の因数分解をしたくなりました。
何かで目にした内田也哉子さんの弔辞(樹木希林さんに宛てた)にあった言葉「おごらず、人と比べず、面白がって平気に生きればいい」がとても印象深く頭の中をぐるぐるしています。
一回聞いただけだと違和感が残る文は単語ごとで区切りたくなる癖があります。
(こうした文はなかなか出会いませんが、区切ることを「言葉の因数分解」と呼んでいます 笑)
・おごらず
・人と比べず
・面白がって
・平気に
にプラスして"生きる"。
・おごらず生きる
・人と比べず生きる
・面白がって生きる
・平気に生きる
こうするとどれもシンプルな文です。
連なると一気に深い違和感を与える文になるんだな、と言葉の面白さに気付かされます。
一文ずつは分かるのに、連なると複雑になる。
一言では言い表せない色々な要素や感情が渦巻いたもの(例えば"人生"とか)に当てはまる端的な文なんだなぁと感動しました。
言葉の因数分解をしたくなる、忘れられない文があります。ミラングンデラの小説、「存在の耐えられない軽さ」です。
・存在の
・耐えられない
・軽さ
"耐えられない存在"なのか、
"存在の軽さ"なのか。
考えれば考えるほど分からなくなります。
"存在の軽さが耐え難いものである"と解釈していますが、それは、
相手にとっての自分の存在が軽いことが耐え難いのか、
自分にとって相手はそれほどの存在でもなく虚しくて耐え難いのか、
そもそも存在の対象は人間ではないのか。
言葉の因数分解をしても今ひとつ腑に落ちません。
ただ、この腑に落ちない違和感こそが魅力的な文なのだなぁとやはり言葉の面白さに感動します。
そんな今日の夕ごはんは陳さんのレシピを参考にちょっとアレンジを加えた豚味噌炒めにしました🐖
美味しかった☺️ですが、ここ最近は20分一品料理の手抜きごはんばかり😇